こんばんは
猿頭★岸です

2018年三が日
大須にはたくさんの方に来ていただき
MonkeyFlipにも多くのお客さまで
大賑わいでした

僕もRossoと本店を行き来して
ご挨拶やら接客やらでたのしく
過ごさせていただきました

ご来店いただいた皆さま
ありがとうござました!

 

ただし毎年1月3日の午前中だけは
特別な時間をもらっています

今年も例年通り
フリップと
ダンスと
レンチに
逝ってから十四回目の挨拶をしに
長楽寺へ行かせてもらいました

 

何年経っても
どれだけ時が過ぎても

フリップ
ダンス
レンチ

彼らのことは
僕の心からなくしちゃいけないし
なくせるわけもありません

 

昨年10月にwebをリニューアルして
彼らのことを書いた記事も消えたので
新たにここに書かせていただきます

たのしい話ではありませんが
どうぞ読んでやってください

 

 

(栄にあった三代目本店で怒っているフリップ)

 

フリップという名の猿のこと

 

猿がいたんです
フリップって名前の

22年前、
栄の裏路地にオープンした
MonkeyFlipのウィンドウに

 

そこにダンスって雄猿がやってきて
やがてレンチとパンチって子供が生まれた

残念ながらパンチは死産だったけど
レンチは順調に育ってくれて

彼ら親子は仲良しで
人気者だった

毎日顔見に来てくれる人たちがたくさんいたし
大好きなバナナがガンガン差し入れられた

 

僕も

いやなことや苦しいことは山ほどあったけど
彼らの顔を見てメシ食わせてると
あたたかな気持ちになって
ヨシ頑張ろうって

助けられてた
彼らに
相当

それからその店を閉めることになって
でも当時他のMonkeyFlipはインショップばかりで
彼らを育てられる環境がなく
だから店長が引き取って家で育ててくれてた

 

 

そして
いまから15年前

栄に三代目本店ができる時
やっと店に復帰させられるって、
張りきって店の中に彼らの小屋を造った

 

自分勝手?

そう
まさに、そう

 

店が閉まったときは店長に押しつけたくせに
いざ開店となるといい宣伝だとか集客に一役買うとか
そんなことばかり考えて彼らを店に連れてきた

 

だけど彼らは文句を言えない

 

やってきたよ
彼ら

栄の本店のオープンと同時に
親子揃って引っ越してきた

それで思惑通り
格好の宣伝として店に人を呼び込んでくれ
11月終わりにオープンした店は
盛況のまま正月休みに入った

 

さてその休みの間
といっても三日間だが
誰が彼らの面倒をみる?

そんなくだらないことでもめたんだ

 

別に僕がやればよかった話

だって元旦から大須の店は営業してたから
ちょっと自転車で走っていって
メシやって掃除するくらいはなんでもなかったのに

でも自分のことしか考えられなかった僕は
本店で育てている以上
本店スタッフが面倒をみるべきだと主張した

ところが本店のスタッフは
もうそれぞれの都合を入れていて
でも僕は頑なに主張を曲げなくて

結果彼らは休みの間だけ
元いた店長の家に戻ることになって

 

そして

1月3日…

 

僕が正月の酒におぼれている間に

 

連れて帰った店長が
店の小屋に紫外線が足りなかったせいで
ちょっと弱っていた彼らを
日光にあてようとゲージごと外に出してきて

 

彼が深夜帰宅したとき

 

彼らは

 

寒くて

 

親子身を寄せあい小さく丸まって

絶命していた

 

・・・

 

・・・・・・

 

 

僕だ

 

僕が自分の都合ばかり考えたから

 

「客寄せになる」とか
「面倒くさい」とか
「金儲けたい」とか
そんなことばかりを考えていたから

 

だから彼らを死なせてしまった

 

 

言いわけなく

 

 

彼らの死は僕のせいだ

 

 

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それから毎年
1月3日には長楽寺で
フリップに、ダンスに、レンチに
去年一年の僕らのことを報告して

今年一年の僕らの計画を
話しています

 

今日もまったく同じように
いつものことをして

そして今年も僕らは
MonkeyFlipを続けていきます

 

まだ全然足りないけど、
なあフリップ、ダンス、レンチ、
今年もちゃんと見ててくれな・・・

 

 

最後までお読みいただき
ありがとうございます

今年も精一杯走るので
どうぞよろしくお願いいたします