「MonkeyFlipで普通の眼鏡は買いたくない」
「しかし、あまり個性的過ぎるものも仕事先にかけていけない(or 抵抗があってかけれない)」

MonkeyFlipが「デコラティブ・スマート」をデザインコンセプトに掲げコレクションを発表し始めて以来、ある意味相反するこの言葉を、僕は何度となく伺ってきた。

その度に、どのようなデザインなら、あるいはどのような方向性なら、このホコタテのような難問をクリアできるのか考えを巡らし、けれどどれだけ考えても突き抜ける答えを見つけることができずにいた。

この難問に一つの答えを出したのが『屍シ』『累ルイ』に先行するモデル『奇キ』『怪カイ』だ。クラシックという限られたデザインテイストに、アシンメトリーというMonkeyFlipが得意とするギミックを入れた『奇キ』『怪カイ』が好評を得たことを受け、であれば、より一般的なフォルムに同ギミックを入れればいいのではかないか、そう考えたのだ。

だから『屍シ』も『累ルイ』も、全体のフォルムとしてはごく一般的、いわゆる「普通」である。サイズも、大きめな他デザインと比べて小さめにし、「誰がかけても顔に馴染む」ことを最優先にデザインをした。逆に「どこまで遊べるか」の幅を広げたかったので、カラーはかなり遊ばせてもらっている。

たとえば、C1のブラック×メタルブラックは遊び要素ほぼ0%だが、C3のブラウンデミ×メタルゴールドになると遊び要素はグンと高くなる。MonkeyFlip上級者は、メタルに「レーザーカスタム」を施すことでさらに遊び要素を上げ自由にたのしんでくれており、いい感じに難問が解けた。

モデル名は、『奇キ』『怪カイ』と同ラインになるので「同じ音を被せつつ、表記を変える」ことにこだわって、あとはどの言葉がいいかを探った。最終候補は3つあったが、語感とインスピレーションで『屍シ』『累ルイ』に決定。

どこまでならイケるのか、たのしみながら選んでいただけるモデルである。

(文責:猿頭★岸)

*『累ルイ』の Item Stories と同文章
*レーザーカスタムは本店店頭でのみオーダー受付