MonkeyFlip20周年記念モデルとしてリリースされた『猿魔』は、前年にお客さまを交えて行った「20周年記念モデル作製会議」で出てきたアイデアをふんだんに取り入れ、デザインしたモデルである。

つまり『猿魔』のバックストーリーは「20周年記念モデル作製会議」抜きには語れないので、まずはこの会議についてご紹介しようと思う。

会議はMonkeyFlip本店から歩いてすぐの場所にある、大須商店街連盟の小さな会議室で行われた。参加者は10名弱。まず僕が、20周年のコレクションテーマが「The End of The World」であることを話し、そこから発想されること、あるいは20周年モデルとして期待することを、参加の皆さんに自由に話してもらった。

出てきたアイデアは次のようなものだった。

  • 極太
  • 終わりから始まりに向かう手のモチーフ
  • チェーンのようなものが絡まるイメージ
  • 異素材の組み合わせ
  • メタリックカラー(特にガソリンカラー)

僕としてはどの意見も面白く、できるだけ取り入れたいと頑張ったのだが、異素材の組み合わせやメタリックカラーは、プライスが跳ね上がってしまうなどハードルが高く、断念。しかし、その他の3つのイメージはしっかり取り入れてデザインをしたのが『猿魔』である。

ちなみにモデルネームの『猿魔』は、最初から決まっていたわけでない。20周年を記念するモデルだから「猿」の名前を付けることは決めていたのだが、そこから先は「さてどうしよう」だった。

ここに会議で「終わりから始まりに向かう手のモチーフ」というアイデアが出てきて、それは『閻魔』だと。いや『猿魔』だと。スッと僕の頭に降りてきて、モデル名が決まった。

20周年に相応しい、エッヂの立ったモデルになったと自信を持っている。

(文責:猿頭★岸)